奏法改善

プッシュプル奏法:スティックを押して引く、2段階コントロール

指の開閉でストロークを行う奏法。オープンクローズとも呼ばれ、ダブルストロークを片手で続けるようなイメージで、手全体の協調が主体となります。

プッシュプル奏法(Push-Pull Technique)は、指の開閉によってストロークを生み出す奏法です。オープンクローズ(Open-Close)とも呼ばれます。

ダブルストロークを片手で連続させるようなイメージに近く、スティックを握る(クローズ)→ 開放する(オープン)の動きがリバウンドと連動して2打を生み出します。


指ではなく手全体の協調

プッシュプル奏法でよくある誤解は「指を動かす奏法」という理解です。実際には手全体の協調が主体です。

指の開閉は手首・前腕・上腕の動きと統合されており、指だけを意識的に動かそうとすると動作が分断されてかえってぎこちなくなります。手全体が一つのまとまりとして協調する中で、指の開閉が自然に起きている状態が理想です。

ダブルストロークが「腕のモーション+リバウンド」で2打を生むのと同様に、プッシュプルも手全体の流れの中で2打が連続して出てくる感覚を目指します。


グラッドストーン奏法・モーラー奏法との関係

グラッドストーン奏法の指によるリバウンド制御、モーラー奏法のウィップモーション、そしてプッシュプルの開閉——これらは独立した「流派」ではなく、手と腕の協調を異なる角度から描写したものです。

習得する順序や入口は人によって異なりますが、最終的には「意図した音のニュアンスを出そうとした結果、体が自然にその動きを選ぶ」状態に向かっていきます。


動画


教材リンク

アレクサンダー・テクニーク+ドラム

スティックコントロールの技術は、「どこに力を入れるか」より「どこの力を抜くか」の理解から大きく変わります。アレクサンダー・テクニークの視点でプッシュプルの感覚を深めてみてください。

アレクサンダー・テクニーク+ドラム

STICKING PATTERNS(Gary Chaffee著)

当レッスンでも使用しています。パラディドル応用から複合スティッキングパターンまでを網羅。

STICKING PATTERNS

TECHNIQUE PATTERNS(Gary Chaffee著)

当レッスンでも使用しています。ハンドテクニックとコントロールを高度に発展させる上級教材。