クローズドハイハット(ペダルで閉じた状態)に対して、オープンハイハットはペダルを踏み込まずに開いた状態でスティックで叩く奏法です。
開いた状態のシンバルが振動し続けることで生まれる「シャーン」という余韻が、グルーヴに空気感と広がりをもたらします。ロック・ポップス・ファンクを問わず、あらゆるジャンルで使われる重要な表現技法です。
オープンハイハットの基本
音を出す仕組み
- 左足のペダルを踏み込んでいる → クローズド(詰まった音)
- ペダルを戻し、シンバルが開いた状態でスティックで打つ → オープン(余韻のある音)
- 打った後にペダルを踏み込んで閉じる → 「チッ」という閉音が鳴る
この3段階の動きが、オープンハイハットの基本サイクルです。
「+」記号と「o」記号
楽譜では、オープンハイハットは「o」、クローズ(足で閉じる)は「+」で表記されます。
フットコントロールの独立
オープンハイハットを演奏するには、左足のペダルを独立してコントロールする必要があります。
右手でスティックを打つタイミングと、左足でペダルを操作するタイミングを分離させることが課題です。これは4Wayインディペンデンスの実践的な応用です。
※ スピーカーでご使用の場合はマナーモードを解除してください
LESSON 1:クローズとオープンの切り替え

右手でハイハットを8分音符で刻みながら、左足でクローズとオープンを1小節ごとに切り替えます。
開閉のタイミングを音符に揃えることを意識してください。ペダルが開くタイミング・閉じるタイミングが拍からずれると、音色の切り替わりがもたついた印象になります。足の動きが正確に音符の位置に来ているかをメトロノームで確認しながら進めましょう。
LESSON 2:連続で開閉する

クローズとオープンを小節内で連続して切り替えます。**ヒールダウン(かかとを下ろした状態)**で練習してください。
開くときのイメージは「つま先を上げる」ではなく、踏み込んでいる力を解放する感覚です。力を加えてペダルを引き上げるのではなく、踏んでいた重みを抜くことでシンバルが自然に開きます。この感覚がつかめると、開閉の動作が楽になり、テンポが安定します。
LESSON 3:キック(右足)を加える

LESSON 2の開閉パターンを維持しながら、右足でバスドラム(キック)を加えます。
左足がオープンになっている瞬間と右足がキックを踏む瞬間が重なる場面があります。左右の足がそれぞれ何をしているかを把握しながら取り組んでください。どちらかの足に意識が集中すると、もう一方がつられやすくなります。足同士の関係性——どのタイミングで独立し、どのタイミングで重なるか——を丁寧に整理することが上達の鍵です。
COORDINATION FLOW では、オープンハイハットを使ったコーディネーションパターンを体系的に収録しています。
まとめ
オープンハイハットは「音色の変化」だけでなく、「左足の独立コントロール」を鍛える重要な練習です。
クローズとオープンを意図的に使い分けられるようになると、ビートの表情が豊かになり、演奏全体に空気感が生まれます。
教材リンク
COORDINATION FLOW — オープンハイハット
アレクサンダー・テクニーク+ドラム
左足の独立コントロールを「身体の構造」から理解したい方に。
TIME FUNCTIONING PATTERNS(Gary Chaffee著)
当レッスンでも使用しています。4Wayコーディネーションと時間感覚を体系的に鍛える定番テキスト。
The Art of Bop Drumming(John Riley著)
ジャズドラムのコンピング・コーディネーション・スタイルを体系的に解説した必読書。



